月夜野タヌキ自治共和国と月夜のタヌキ会議は、
お察しの通りきわめて妖しい組織です。
われわれは長い歴史を経て幕末・明治の頃から、
一部の先進的タヌキにより
人間界への同化をはかるようになりだしました。
しかし、統率の利かないわれわれの世界でも、
劣化しだした人間への
われわれは長い歴史を経て幕末・明治の頃から、
一部の先進的タヌキにより
人間界への同化をはかるようになりだしました。
しかし、統率の利かないわれわれの世界でも、
劣化しだした人間への
安易な同化が加速する現実には
たいへん危惧を抱いております。
そこでわれわれは、同化しつつも
いまだ自然界の側に軸足を
そこでわれわれは、同化しつつも
いまだ自然界の側に軸足を
おくものの矜恃を示そうと、
月夜につどう会議を開いております。
はなからあやしい者の集まりですが、それでも
きちんとした「7つのオキテ」がございます。
掟その1、他人まかせヌキ
野生動物の中でも、群れることなく家族中心で生きるタヌキは、
月夜につどう会議を開いております。
はなからあやしい者の集まりですが、それでも
きちんとした「7つのオキテ」がございます。
掟その1、他人まかせヌキ
野生動物の中でも、群れることなく家族中心で生きるタヌキは、
何事も自分ひとりでやりきる覚悟をもっています。
多くの仲間とつながるのは、その次のこと。
掟その2、多数決ヌキ
片手の指、五つ以上を数えるのが苦手なタヌキは、
51人の考えを49人に押し付けるような事はしません。
制限なく、必要なだけ、対話し続けます。
大事なことこそ「数をたのまず」です。
掟その3、タテ割りヌキ
「境界のない世界」で生きるわれわれタヌキは、組織の壁だけでなく、
多くの仲間とつながるのは、その次のこと。
掟その2、多数決ヌキ
片手の指、五つ以上を数えるのが苦手なタヌキは、
51人の考えを49人に押し付けるような事はしません。
制限なく、必要なだけ、対話し続けます。
大事なことこそ「数をたのまず」です。
掟その3、タテ割りヌキ
「境界のない世界」で生きるわれわれタヌキは、組織の壁だけでなく、
動物と植物、虫けらと微生物などを区別することありません。
この世の全てのものが、同じ「公共」をになう大切な仲間です。
掟その4、試してみる消極性ヌキ
この世の全てのものが、同じ「公共」をになう大切な仲間です。
掟その4、試してみる消極性ヌキ
科学技術がやや劣るわれわれタヌキは、
より多く試すことを第一に考えます。
自然界での「より多く」とは、数回のことではなく、
何百回、何千回、何万回、何億回・・・のことです。
掟その5、「正しい」こと至上主義ヌキ
より多く試すことを第一に考えます。
自然界での「より多く」とは、数回のことではなく、
何百回、何千回、何万回、何億回・・・のことです。
掟その5、「正しい」こと至上主義ヌキ
タヌキの世界では、「合理的」とか
「正しい」とかいう判断は苦手としています。
骨の髄までどっぷりと「不条理」の世界に浸かっているのです。
掟その6、タメにならないことの排除ヌキ
何らかのことがらが、為になるとか、
骨の髄までどっぷりと「不条理」の世界に浸かっているのです。
掟その6、タメにならないことの排除ヌキ
何らかのことがらが、為になるとか、
役にたつとかは主観的なことです。
自治共和国では、他人の判断にむやみに干渉はしません。
掟その7、短気ヌキ
自治共和国では、他人の判断にむやみに干渉はしません。
掟その7、短気ヌキ
自然界に軸足をおくわれわれにとって、
デジタルで規則的に刻むような時間の感覚はありません。
より手間ひまをかけることこそが幸せと価値の源です。
時間は惜しみなく使います。
注:7つのオキテとは言いますが、
より手間ひまをかけることこそが幸せと価値の源です。
時間は惜しみなく使います。
注:7つのオキテとは言いますが、
われわれはもともと数の概念を持ち合わせていないので、
「7つ」とか「多数決」とかの表現は、
便宜上使用している人間界の悪しき影響です。
人間に化けた姿で、
人間に化けた姿で、
日ごろお付き合いさせて頂いておりますが、
タヌキにはタヌキなりの
筋を通す事情がございます。
いざよふ月にさそはれいでてなむとぞ思ひなりぬる
いざよふ月にさそはれいでてなむとぞ思ひなりぬる
阿仏尼の紀行文『十六夜日記』より
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