「月夜のタヌキ」プロジェクト

物語のいでき始めのおや 〜月夜野アーカイブ〜

「物語のいでき始めのおや」とは、源氏物語のなかにでてくる竹取物語のことを指したことばです。わたしたちは、「月(ツキ)」と「運」だけで勝負できるまち月夜野から、たくさんの物語の生まれるこの地の風土を発見し、また育てていくことを目指しています。 (「みなかみ〈月〉の会」と「月夜のタヌキ会議」による共同ブログです)

カテゴリ:こころの月百景 > 月夜野百八燈

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これまでは経済の時代でしたが、これからは哲学、心理学、倫理学の時代になると言われます。

確かにその通りに違いありませんが、私たちの住む月夜野では◯◯学と言っているうちは、人に伝わるものではないと考え、「物語のいでき始めのおや」と題してこの土地の物語を少しずつ育てながら書き始めているところです。

それは「哲学」や「心理学」、「倫理学」と並ぶような「文学」ではなくて、そこに暮らす人びとの日常の「ものがたり」として語られることを目指したものです。



    学問は尻からぬけるほたる哉    蕪村


蛍

「月夜野百八燈」の行灯の明るさも、そうした「ものがたり」を生みそだてるために、白色系の明かりではなく、暖色系の仄かな明かりで「月」と「蛍」が主役になる環境を目指したものです。 
 

「月夜野百八燈」設置10日目にして、初めて行灯の補修を行いました。

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よく雨風に耐えてくれていると思っていましたが、 初期に作成した行灯は木工ボンドの接着のみの部分があり、湿度、気温、日差しなどの変化にさらされると、当然傷むことが予想されていました。

点灯時に気付いたので、出直して工具を持ってきて2、3台補修をしました。

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昨夜は飲み会が盛り上がってしまい、行灯の消灯が午前零時をまわってしまいました。


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するとこの場所にもホタルが一匹、す〜と飛んでいました。


零時をまわると、まわりの駐車場の明かりなども消え、車の通りもほとんどありません。


そんな夜の闇は、先の東京オリンピックのころまでは当たり前のようにあった世界です。


普通の家のなかにまで、す〜とホタルが入ってくるまちを取り戻すこと、

それは決して夢物語ではありません。



       すっと来て袖に入たる蛍哉

                           杉 風

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ホタル舞うの季節の「月夜野百八燈」

みなかみ〈月〉の会の企画で、みなかみまちづくり協議会月夜野支部で昨年から制作したものを、今年度から矢瀬親水公園上から月夜野郷土資料館前までの区間の歩道フェンスへの設置許可をいただき、ホタルの季節と仲秋の名月の時期に展示します。


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15日に50台だけ設置が終わりました。
まだ30台残ってますが、とりあえずの形はできました。

月夜野のホタルの季節の間の6月15日(木)から7月2日(日)までの期間、展示します。
明かりの点灯は、夜7時から9時半ころまでの時間を予定しています。

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ほのかな明かりのもと、

おばあちゃんが孫の手をひいて、

ぽっくらぽっくらホタルと月のまちを楽む姿、

そんな光景をイメージしてはじめました。

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昨年1年間の試行錯誤を経て、ようやく納得のいく設置スタイルを得ることができました。

ここからホタルの観賞地域までは少し歩くことになりますが、
これによって6月24日(土)矢瀬親水公園で行われる「月夜野ホタル観賞の夕べ」で、
シャトルバスを利用する人が少しでも減らすことができればとも思います。


行燈には「月」と「蛍」にかかわる短歌や俳句、川柳などが書かれているので、
ひとつひとつ見ながらゆっくりと楽しんでいただければ幸いです。

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     かたまるや散るや蛍の川の上    夏目漱石

  
これは行灯には入っていませんが、漱石も子規のとなりに居ただけあって
なかなか良い句を出していますね。

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昔の明かりは、ほとんど夜の暮らしには不十分なレベルでした。


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だからこそ、そこには本物の夜、当たり前の夜がありました。

 
 

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確かに闇を明るく照らすことは、豊かさの象徴であったといえます。

でも現代の明かりを半分に減らすことで、心身の豊かさは、確実に増すことができます。


月夜野百八燈 タテ 改訂

 





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行燈を月の夜にせんほとゝきす

                 嵐雪



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幸田露伴『評釈芭蕉七部集』の中の「炭俵」よりの句です。

露伴の評釈は以下のように続いてます。

後には室内に置ける燈を行燈といふやうになりたれども、
此頃は猶字のごとく提げて歩くものをしか言へるにて、
行燈の暗き夜なるより、
古く月に縁有るほとゝぎすのことを云出して、
一句の趣向を立てたるなり。



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「月夜野百八燈」のデザインコンセプトに間違いはなかった。

「月夜野百景」
http://www.tsukiyono100.com/moon

月夜野百八燈 タテ 改訂


茂左衛門地蔵尊、初詣期間のうち2日の夜まての間、月夜野橋に行灯を飾ってます。

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冬の強風対策で、光源をロウソクからLEDランタンに変えたら、白色系の明かりになってしまった分、
今度は行灯らしさがちょっとなくなってしまいました。

でも行燈の月の歌などの文字は、明かりがついても読みやすくなりました。

少しでも読んでくれる人がいたら嬉しい。

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明かりを今度、オレンジ色マジックで塗ってみようか。

まだまだ試行錯誤がつづきます。

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設置を終えたら、ちょうど西の空に三日月が沈むところでした。

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 みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

月夜野橋の歩道に行灯を飾らせていただく許可がおりました。

これから、仲秋の名月や春、秋の茂左衛門の縁日などに飾らせていただく計画です。

今回は、15日(水)の仲秋の名月から17日(土)の満月の日まで展示します。

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手すりへの固定方法は、いろいろ検討を重ねましたが、紐の縛り付けだけだと次第に緩む可能性があるので、リピートタイを使用して結びではなく締め込む方法をとってみました。
作業をしてくれたまちづくり協議会の皆さんも、要領をつかむまでは結構苦戦しました。
でも、この方法であれば外すとき、ロックを解除するだけになるので、次回からは楽になります。

1日目は、LEDロウソクを使用しましたが、橋の照明があるので、やや光量不足を感じます。

ただ明るさばかりを求める現代の照明に対しては、このくらいの仄かな明かりの魅力を見せたいところですが、ロケーションに応じて明るさもそれに相応しいものにしないと、演出の効果が出ません。

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2日目は、LEDではないロウソクに変えてみました。

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橋の上であるため風が吹くとすぐに消えてしまう心配もありますが、カップ型のロウソクなので、ある程度の風は耐えられるかと思います。

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橋を通過する車が、信号待ちの間、だいぶ皆さん注目してくれました。 

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50台のボリュームが見れる良いアングルの写真は、なかなか撮れませんでした。



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こうした場所の場合は、やはり傘(屋根)をつけた方がずっと見た目がよく、多少の雨でも心配も無くなるので、今後、傘部分の追加製作をします。


出来れば、手すりと柱の部分だけでも木を巻くような加工の許可も得られれば、ずっと風情も増すかと思いますが、実績を少しずつ重ねて粘り強く交渉していかないとなかなか難しいかもしれません。

まだまだ改良を重ねる必要がありますが、とりあえず小さな一歩を踏み出すことができました。

飾ることができたのは50台ほどなので、「月夜のこころ百景」の百選のうち半分ほどの歌や俳句ですが、一つひとつにとても魅力あふれる物語があるので、少しでもそれに気付き歩みを止めて見てくれる人が出ると嬉しいです。

橋を歩きながら、月の名歌・名句をゆっくり読んで楽しみ 、利根川の景色を楽しめるようになれたらと思います。



いま月夜野橋を景観に配慮した色に塗装をしてくださいなどとお願いしても、なかなか相手にはしてもらえませんが、このような積み重ねで少しずつ世論を育てて、何十年後かの月夜野橋の耐用年数の切れる頃には、京都嵐山の渡月橋のような橋の改修を実現したいものです。 

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現在の月夜野橋は、1957年(昭和32年) 宮地鉄工所製 
下路 平行弦ワーレントラス 1連

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ホタルの鑑賞期間の企画で夜行SLが、高崎−水上駅間を走りました。

水上駅では、キャンドルナイトでの出迎えがされ、
上毛高原駅では、後閑駅からホタルの鑑賞地へみえる人たちをおもてなし隊が、
太鼓や物産展でもてなしました。

このイベントにあわせて「月夜野百八燈」の30台ほどを、
上毛高原駅の東西出入り口に飾らせてもらいました。


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残念ながら、肝心な夜の明かりの写真を撮りそびれてしまいました。

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ホタルと月と行灯で、夜の仄かな明かりの文化を取り戻していく活動が、
ようやく月夜野からはじまります。




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