行燈を月の夜にせんほとゝきす 嵐雪幸田露伴『評釈芭蕉七部集』の中の「炭俵」よりの句です。露伴の評釈は以下のように続いてます。後には室内に置ける燈を行燈といふやうになりたれども、此頃は猶字のごとく提げて歩くものをしか言へるに ...
2017年02月
幸田露伴『評釋芭蕉七部集』岩波書店
30年くらい前に出会い、20年くらい前にようやく古書で購入し、ずっと棚の肥やしになっていた本。 ようやく熟成して味わえる幸せ。芭蕉は渋滞せず、執着せず、山を出蔓の水の、茂林深谷の間を行き、平野曠野の中を流れ、觸處に景をなして趣を變ずるが如く、峰にかかる雲の暁 ...