今年の中秋の名月は、素晴らしい好天に恵まれました。

いつもイベントを企画しているときは、
天候のゆくへにハラハラさせられるものですが、
雑念がなければこんなものかとw


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をのづからあひあふときもわかれても
  ひとりはをなじひとりなりけり

おほかたのそらにはそらの色もなし
  月こそ月のひかりなりけれ

かくしつつのはらのくさの風のまに
  いくたびつゆをむすびきぬらん




偶然出会った一遍の世界ですが、
手元にあった『一遍聖絵』(岩波文庫)をみたら
いくつもの素晴らしい歌がありました。

一遍は、これまで「こころの月百景」のなかではノーマークでした。


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写真の画像は『一遍上人絵伝』より


重豪

心こまのりしづめたるものならば
 さのみはかくやおどりはぬべき

聖又返事

ともはねよかくてもをどれこころこま
みだのみのりときくぞうれしき


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又或僧「心こそ詮なれ、外相いかでもありなむ」と申ければ

こころよりこころをへんとこころへて
心にまよふこころなりけり

又或時

みな人のことありがほにおもひなす
こころはおくもなかりけるもの

いはじただことばのみちをすくすくと
 人のこころの行事もなし

のりの道かちよりゆくはくるしきに
 ちかひのふねにのれやもろ人



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はかなしなしばしかばねのくちぬほど
 野原のつちはよそにみえけり

世中をすつるわが身もゆめなれば
 たれをかすてぬ人とみるべき

身をすつるすつる心をすてつれば
 おもひなき世にすみぞめの袖


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さけばさきちればをのれとちるはなの
 ことはりにこそみはなりにけれ

はながいろ月がひかりとながむれば
 こころはものをおもはざりけり

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かきうつすやまはたかねの空にきえて
  ふでもをよばぬ月ぞすみける


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