2週間ほど前(5月中旬)からわが家では、深夜の時間帯に限ってホトトギスの泣き声が聞こえています。
夜中の1時から3時頃の間だけしか聞くことができなかったホトトギスですが、今日、ようやく明るいうちにその鳴き声を聞くことができました。

ところが、また陽が傾くとどこかへ行ってしまいました。
少し山へ行けば、四六時中鳴いているのに。
いったいどういうことでしょうか。


ホトトギスは、カッコウとともに托卵鳥であり、自ら卵を育てることなく、他の鳥に卵をあずけてしまいます。竹内久美子の『小さな悪魔の背中の窪み』にあるように、カッコウの雛は、その小さな体の背中にある窪みに宿主である側の卵を背中に乗せて巣から落としてしまいます。

ホトトギスの托卵先となる鳥は、ウグイス、ミソサザイ、クロツグミなどで、なぜか横綱級の泣き声の美しい鳥ばかり。

悪魔の取引関係にある鳥同士が、そんなに声を枯らすほど鳴き続けて、いったい何を訴えているのでしょうか。 

 
    月が啼いたかホトトギス 2


一声は月が啼いたか時鳥

  いつしかしらむ みじか夜に

   まだ寝もやらぬ 手枕や

     男心はむごたらしい 女心は左様じゃない

      片時逢わねば くよくよと

       愚痴な思ひで 泣いてるわいな。

 

安政四年五月、江戸市村座「時鳥酒杉本」(ほととぎすさけはすぎもと)《お梅 粂之助》上演の時作られた江戸小唄で、「月夜のこころ百景」五十七番にあります。 

 

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