命日とは、故人が亡くなった日(◯月◯日)のことをいいます
これに対し、故人が亡くなった日と同じ日にちが「月命日」で、その日にお参りすることを月忌参りともいいます。
つまり、命日は1年に1回、月命日は毎月1回やってくるということになります。

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ところが現代では、この月命日をあたりまえのように西暦で考えています。

いうまでもありませんが、日本で西暦=太陽暦(グレゴリオ暦)が採用されるようになったのは明治以降のことです。

それまでは日本の長い歴史は、ずっと旧暦(太陰太陽暦)で歴史は刻まれてきました。

したがって、日本の文化や伝統行事は、旧暦でみないと多くのものが意味のわからないものになってしまいます。

この月命日もそのひとつです。



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旧暦では、暦=月のかたちであったため、仏事として月命日にどのようなお供えの仕方が正しいのか、何年くらい行うのかなど問うことなく、故人が亡くなった日の月のかたちを見るたびに、「月命日」としてずっと故人を思い起こし偲ぶことができたのです。


たとえば、西暦2018年10月23日に亡くなられた方の場合、西暦では毎月23日が月命日になりますが、旧暦では9月15日となります。
西暦でみると23日の月命日は10月は十五夜ですが、11月になると十六夜と月のかたちも変わり、月を重ねるごとに少しずつ欠けていきます。
それに対して旧暦でみると、西暦2018年10月23日に亡くなられた方は旧暦で9月15日になるので、その10月も翌11月も12月も、その先もずっと十五夜の月を見ることになるのです。
何年たっても、月命日とは、同じ月のかたちを見ることなのです。


私の父の場合、平成4年2月11日が命日ですが、旧暦に直すと同年1月9日となります。
したがって九日月、上弦の月が父の月命日。
もう亡くなって27年も経ちますが、上弦の月を見るたびにずっと父を偲ぶことができます。

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母の場合は、平成23年12月13日が命日で、旧暦では同年11月19日となるので、
十九夜の月が母の月命日。

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こうしたことが、宗教上の諸事しきたりの問題ではなく、月暦とともに暮らす限り、あたりまえで自然なこととして行われていました。

ただ単なる数字の割り算ではじき出される太陽暦と異なり、こうした旧暦=月暦で暮らしを見つめると、伝統行事に限らず、生命や暮らしの中に様々な命のリズムを発見し取り戻していくことができます。





ちなみに私の誕生日は1959年2月27日、亥ですが、
これを旧暦に直すと、1月20日で戌となります。つまり月のかたちは二十日月。

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自分自身のイメージや運勢観もだいぶ変わってきます。 

こうした旧暦換算も今では様々なスマホアプリで簡単に確認することができます。
ぜひ検索してみてください。 





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