前線が北上したり南下したりする時期は、ちょうどホタルのシーズンであったり、お月見の季節であったりするので、この二つを売りにしている月夜野としては大事なイベントが重なることも多く、いつも気をもむものです。

ホタルの季節の場合は、雨さえ降らなければ月は見えなくても、かえってホタルの光が際立つ分むしろ歓迎されるくらいで、とりわけ困ったことにはなりませんが、秋のお月見シーズンはそういうわけにはいきません。

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そこで、私たちは非常時の対策をいろいろ考えています。 

そのひとつは、非常時用の小道具。 

肝心なお月見の日にお客さんを呼んでいながら、曇り空を見て帰ってもらうのはあまりに申しわけないので、どんな日でもみれる「とっておきの月」を用意しました。



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これを釣竿の先につけて持ち上げる。 

ふらふら回転しないように、吊り下げとは別に下に紐をつけて引っ張って固定します。

このおかげで、天候の不安はとりあえず解消することができました。 

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いざ使ってみると、黄色で作りましたが月のように明るくないので、闇夜では見えにくく、2017年の名胡桃城址のお月見では篝火があったので、写真に写すことができました。






でも、 本当に大事なことは、こうした余興によるその場しのぎではなくて、お月さんというのは、いついかなる時でも、実態は「まん丸」だということです。

お月さんが見えたり、見えなかったり、

またある時は欠けた形であったり、

いろいろと姿を変えるわけですが、

それは、月と太陽と地上の雲などの障害物などと自分の位置関係で起きる現象であって、

たとえ姿が欠けた形だろうが、雲に隠れようが、

その先にあるお月様は、いついかなる時でも「まん丸」であり続けているわけです。




この当たり前のことを、しっかりと教えてくれたのは、佐藤康行さんの『満月の法則』(サンマーク出版)です。

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相手が角張って見えたり、触ればすっと手を切ってしまいそうな鋭い刃のように見えたり、なかなかはっきりしないような雲に覆われていたりするのは、どれも、自分の立ち位置と相手を照らす太陽などの光の向き、両者の間に立つ障害物との位置関係で決まることで、それらは皆現象に過ぎないのです。

相手に角を取れとか、丸くなれとか、障害物に隠れて良く見えないとかいう前に、相手そのものはいつでも「まん丸」なわけですから、相手に要求するよりも自分の立ち位置を変えればほとんどは解決できるわけです。

実態であるお月様は、どんな時でも「まん丸」であり続けていることを忘れてはなりません。


「月夜野お月見ガイド」リーフレットの裏に、工藤直子の「やまぶどうの夢」から、(ぼく)「オオキクナッタラ満月ニナル」という言葉を引用させていただきました。

成長して満月のような人間になること、まん丸の存在になることを目標にした素晴らしい表現だと思い使わせてもらいましたが、大きくなろうがなるまいが、成長しようがしまいが、初めから「実態」は、常にいつでも「まん丸」であったわけです。



このことを知ったおかげで、たとえ月が厚い雲に覆われた日でも、このネタを共有して、人と人との関係も同じであることなど話していれば、会話も盛り上がり困る心配もまったくなくなりました。 



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