西暦では11月に入り、霜月。

今朝は暦どおり田んぼには霜が降りてました。

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旧暦、月暦で今日は九月(長月)の十三夜にあたります。

中秋の名月をみたら、のちの十三夜もみないと片見月になるとされ
江戸時代ころからその習慣が広く普及しだしたようです。

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月とのかかわり自体は古来、縄文の昔からあったことと思いますが、お月見の習慣は中国から伝来し、十五夜のお月見が文献のうえであらわれるのは平安時代村上天皇の御代。

対する十三夜の習慣は日本独自のものといわれ、宇多上皇の創始ともいわれます。

その根拠とされるのが、わが月夜野の三峰神社にも所縁のある凡河内躬恒の『躬恒集』にみえる以下の記事です。


清涼殿の南のつまに、みかは水ながれいでたり。その前栽にささら河あり、延喜十九年九月十三日に賀せしめ 給ふ。題に月にのりてささら水をもてあそぶ。詩歌心にまかす。

     もも敷の大宮ながら八十島を見るここちする秋のよのつき



ほかに鎌倉時代『吾妻鏡』にも十三夜の歌会の記述などがあるようですが、現在の民間で行われるような十三夜がみられるようになったのは、江戸時代になってからのようです。

『和漢三才図会』に

 九月十三夜 按、俗八月十五夜煮芋食、称芋名月。今夜煮葵豆食、称豆名月。

とあるように、十三夜を豆名月と呼んでいます。

もともとは、豆も栗も芋も八月十五日の供物でしたが、収穫のうえでは早すぎて値が高く、十三夜に枝豆や栗を用いるようになったのではともいわれます。

また俗には、吉原の遊女たちが十五夜に来た客に対して、来月の十三夜もまた来てくれないと片見月になるので縁起がわるいと営業トークネタに使ったことが普及のきっかけになったともいわれます。


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そんな十三夜を題材にした作品としては、樋口一葉の『十三夜』が有名ですが、他に藤沢周平も短編で取り上げています。


昨年、みなかみ月の会結成記念講演会で篠笛演奏してくれた朝倉さんから、是非、この藤沢周平の作品朗読のバックで演奏したいとの話をいただき、先月のことですが、名胡桃城址で沼田市在住の真庭さんとのコラボレーションで実現することができました。


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名胡桃城址の東端、ささ郭にて、ちょうど月をバックに最高のロケーションで朗読されました。


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当初、独特の世界をもつ時代小説を屋外のオープンスペースで朗読することなど、
聞き手を引き込むのはとても難しいことと思われましたが、
真庭さん、見事に読み込んでくれました。



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「十三夜」は、この『日暮れ竹河岸』文春文庫に収録されてます。




片見月にならないよう、また名胡桃城址へ行きたいところですが、
やはりこう寒くては、そう簡単にゆっくりとおつな気分にひたるというわけにもいきません。

今年は、庭からの眺めでごめんさい。