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おしなべて花の盛りになりにけり

      山の端ごとにかかる白雲

                (西行 山家集 春64)


花を雲に見立てた伝統的表現です。





あんな山の上にも、と
ところどころにこの季節にだけ、
桜の木が特別な名所でもなく、たくさんあることがわかります。




岩戸開けし天つ尊のそのかみに

        桜を誰か植えはじめけん

(天照大神が天の岩戸を開けたとき、桜はすでにあったという。
そんな昔に一体誰が最初に植えたのだろう。)


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雲にまがう花のしたにてながむれば
       おぼろに月は見ゆるなりけり
              (山家集 90)

かかる白雲を花の下からみた西行の歌。




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群馬県も北に行くほど、花の季節と春まだ降る雪、
それと山にかかる雲が混在同居します。

いま降ってくる白い物が、桜の花びらか雪かわからぬほど
風流な季節がここでは味わえるのです。