「月夜のタヌキ」プロジェクト

物語のいでき始めのおや 〜月夜野アーカイブ〜

「物語のいでき始めのおや」とは、竹取物語のことを指した源氏物語のなかにあることばです。私たちは、「月(ツキ)」と「運」だけで勝負できるこのまち月夜野に、たくさんの物語を育てていきます。2016年、月夜野が日本百名月に登録されたことを機に、みなかみ〈月〉の会を結成しました。

「月夜野百景」連続リーフレットの第7弾の印刷が上がりました。

今回は少し厚めの紙を選択しましたが、仕上がりは正解でした。


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PDF原稿指定の格安ネット印刷だと、フチに白地が出てしまうことがありますが、今回はそれもうまくいった感じです。

これで、月夜野を語る最低限の要素は揃いました。

リーフの中身は以下のブログを元に作成しております。
http://blog.goo.ne.jp/ho…/e/0ddc774c9db1c7f615a94740117f851b


Tさんから突然電話がかかってきました。

先日の会議のこととばかり思ったら、月のことを教えて欲しいとのことでした。

きっとこの月を見てのことだったのでしょう。

上弦・下弦の月の違い、月と太陽の関係などの一通りの話になり、
そうしたことはお渡ししたリーフレットに・・・と言いかけましたが、
やはり言葉による説明に勝るものはないようです。


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あしびきの 山より出づる 月待つと

                人には言ひて 妹待つ吾を


                                                 万  巻十二 - 3002 


(3002と3276の違いがわかりません。)
 

夏の土用、丑の日にウナギを食べると夏バテ防止になるといわれます。

そもそもウナギの旬は晩秋から初冬にかけてで、夏のこの季節にはあまり味がのっていないので売れ行きが悪かったそうです。

その季節の売り上げをなんとか伸ばすアイデアとして平賀源内が、丑の日の「う」にかけて土用の丑の日に鰻を食べると夏バテしないというキャッチコピーがヒットし、現代にまで受け継がれているわけです。

ウナギで商売している皆さん、どれだけ平賀源内のお墓にお参りしているでしょうかね(笑)


私は、鰻の旬が晩秋から初冬にかけてであることすら知りませんでしたが、
ただでさえその生態の謎が多く、資源の枯渇も心配されてるウナギです。

旬でもない時期に無理に食べるなど、ずいぶん野暮なことを粋がってしているものです。

もっとも、脂ぎったウナギを焼いてさらにタレをかけて食べるわけですから、素材の違いなどあまり気にするほどのことではないのかもしれません。




ところが日本には、この夏の土用の丑の日に、ウナギではなくカワニナを食べる習慣が先にあったことを知りました。



カワニナは、地域によってはニラ・ニナ・ミナなどとも呼ばれており、
野本寛一『栃と餅』(岩波書店)のなかに以下のような例が紹介されています。

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① 夏の土用の丑の日にニラ(カワニナ)を捕り、味噌汁に入れて食べた。
 ニラは腹薬になると伝えられた。  (広島県比婆郡比和町森脇・熊原富枝・大正一四年生まれ)

②夏の土用の丑の日の夕方ニナを捕り、塩茹でにして食べた。
 腹薬になると伝えられた。 (広島県比婆郡西城町油木・藤綱■・大正二年生まれ)

③ 土用の丑の日にはニラを味噌汁に入れて食べた。
 ニラは肝臓の薬になると伝えられた。
            (広島県双三郡君田村東君入・平岡義雄・大正一一年生まれ)
 なお同地の寺藤貴楽(大正十四年生まれ)家では、先祖が、ニラ・タニシの食絶ちをして
 願かけをしたことがあるのでニラ・タニシは食べないという。

土用の丑の日の前日夕方ニナを捕り、一晩水につけアカ出し(泥出し)をし、
 翌朝味噌汁に入れて食べた。
 これをニナ汁と称し、夏負けの薬になると伝えた。
        (岡山県川上郡備中町志藤・芳賀恒治・大正一五年生まれ)

⑤夏の土用の丑の日にカワニナを捕り、味噌汁に入れて食べた。
        (岡山県阿哲郡上郷町志油野・普門秀男・昭和四年生まれ)

⑥夏の土用にミナを捕り、味噌汁にして食べた。
 夏負けを防ぐ薬だと伝えた。
        (島根県川上郡備中町志藤・芳賀恒治・大正一五年生まれ)

⑦「土用ニナ」と称して夏の土用にニナを味噌汁にして食べた。
  ハラワタまで食べると胃の薬になると伝えた。
        
(島根県飯石郡三刀屋町粟谷・板垣正一・大正六年生まれ) 



 私たちのいる月夜野で今は、カワニナはもっぱらホタルの餌としてしか話題になりませんが、日本の農村の食生活の中でカワニナはタニシなどとともに、ささやかなタンパク源として貴重な食べ物であったようです。

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それを土用の丑の日に鰻と同じく食べている習俗があるのを聞くと、ホタルも相当スタミナをつけないと、お尻を光らせることはできないのだろうかなどと思えてきます。 

そればかりか、そもそも土用の丑の日にウナギを食べることの方が、平賀源内のこじつけアイデアに過ぎず、ウナギ本来の旬の季節に対応した食べ方ではないだけに、むしろこのカワニナを食べることの方が、ずっと歴史も古く立派な根拠のある習慣であるといえそうです。


そうです、土用の丑の日にはウナギを食べるよりも、カワニナを食べた方が、ずっと理にかなっているのです。

そうすれば、きっと私たちのお尻も輝き始め、輝くことはなくともキュートな形を増し、女性を惹きつける魅力となるに違いありません。

いえいえ、ホタルの里として知られる月夜野こそが、土用の丑の日にはウナギではなく、カワニナを食べるようにならなければなりません。

ホタルだけでなく、人間もたくさん食べているから地域がこんなに元気になるのだと(笑) 




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もともとタニシは、田の主(ぬし)ともいわれるように、カワニナやドジョウなどとともに田んぼ周辺を代表する生き物であったわけですから、ホタルの幻想的な光にばかり注目せずに、その餌となる周辺の生き物たちが一体となって私たちの暮らしの環境を支えていたことに、これを機にもう少し思いをめぐらせてみたいものです。


   (以上、「かみつけ岩坊の数奇、隙き、大好き」より転載)



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行灯がこの仕様に決まるまでは、ほぼ1年をかけて試行錯誤を重ねてきました。

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最初は、本来のロウソクの明かりから始めたのですが、野外に放置する都合、

 
 

LED照明などの人口の明かりに変えざるをえませんでした。

          



 
昨年のホタルの季節には、蛍月亭を中心に設置しました。

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蛍月亭へ固定


 

その時は、蛍への明かりの影響がないようにとLEDロウソクを明かりに使いました。

  

しかし、それではやや明るさ不足で、様々なランタンの類を探し試してみて、

現在のLEDランタンにたどり着きました。


ところがそれも市販の製品のままでは、明かりが白すぎて暖かみに欠けるので、オレンジ色の蛍光マーカーで色を塗ることにしました。
 

さらにホタルの鑑賞期間は梅雨時でもあるため、雨の対策も試行錯誤を繰り返しました。

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初めは、雨が降るたびに行灯にレジ袋をかぶせたりしていました(笑)



 雨の心配があるたびにこのようなことをしていたのでは、
あまりにも手間のかかることなので、

①、厚手の和紙で作成した絵柄デザイン部分をパウチ加工しました。

②、行灯の取っ手部分に傘として屋根を取り付けることにしました。



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この屋根がすべての行灯の数だけ用意できたのは、2017年6月のホタル鑑賞の時からです。

これも、行灯の仕様自体がその都度、試行錯誤を重ねてきたため、取っ手の形などすべてが同じになっていないので、その固定方法も面倒ですが形状の違いに応じて複数の仕様でつくりました。 



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月夜野橋歩道の手すりへ直接縛り付けて固定




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固定用の柱を作成して台の部分にビス止め


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その他細かいことはたくさんあるのですが、まだまだ風雨への耐久性、ロケーションに応じた固定方法など試行錯誤を繰り返していかなければなりません。

太陽=昼の文化に仄かな明かりの夜の文化が対等な地位を取り戻すには、まだまだたくさんの積みかさねを要することなので、こうした仕様やノウハウは、どんどん公開して、積極的に盗んでいただけるものはどんどん利用していただけたらと思います。
 

まだ市販の行灯では野外の使用にも耐えられるような納得のいくものはないので、それだけの手間をかけてでも私たちは改良を重ねてつくり続けていくことが不可欠なのです。

今後も改良を重ね、随時こちらに書き加えていくことにします。 

 

 


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